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掌の砂、流れる雲、それから。

掌の砂、流れる雲、それから。

記念日。

あの日のことは 「阪神淡路大震災から11年(117)」 [ カテゴリ未分類 ]



中島らも氏の「永遠の半ばを過ぎて」だったか読み終えて

布団の中に入った。

パチ、と目が覚めて

「地震だ!」と思った、その次の一瞬で揺れ出した。

長い長い時間に感じた、初めて恐怖感から叫んだ。

割れるガラスの音。

落ちる本の音。

布団の上に色んな物が落ちてくる感触。

気がついたら

全てが変わっていたような

そんな気がする。



近所の仲良くしてた夫婦の様子を見に行こうと

元ダンと歩いた道路は

ひび割れていて、空気がガス臭かった。



一ヶ月経っても

水道もガスも復旧してない夙川の街。

川沿いに「YMCA」の大きなゼッケンをつけた

日本人の若いお姉さんと

アフリカンアメリカンのお兄さんが

「何か困ってることはないですか?」と

ベビーカーを押している私に話しかけてくれた。

笑顔が眩しかった。

お二人に教わった所で、炊き出しのうどんを頂いた。

つるつると

あったかいうどん。

人の真心が嬉しかった。



あの時の息子は中学一年生になり

彼は、もう記憶にないかもしれない。

私も変わった。


今迄、毎年この日付が巡って来る度

イヤな記憶しか戻ってこなかった。

忘れたいと思っていた。

でも今年からは違う。

この日は、知り合った友達の誕生日なのだった。

だから今年からは、笑顔でいられる。

私の神様ありがとう。

Last updated 2006.01.18 08:20:31


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